【Pardot】EFOでフォームのCVRとスコア精度をアップさせる方法

  • URLをコピーしました!

*この記事では2025年10月現在のMarketing Cloud Account Engagementを、便宜上「Pardot」と記載しています。

BtoB向けMAツール「Pardot」をご利用の方で、
「入力フォームの見た目が悪くてリードが集まらない……」
「MQL抽出の精度が安定しなくてなかなか契約獲得につながらない……」
こうしたことでお悩みの方はいませんか。

リード獲得をするにもスコアリングするにも、入力フォームから入ってくるデータが正確であることは不可欠です。

そこで、お使いのPardotに「EFOツール」を導入すると新規リード獲得数や成約率が高まる可能性があります。
EFO実施で正確な情報が入れば、スコアリング精度やリード獲得数に好影響を与えるでしょう。

この記事ではPardotEFOツールを連携させて得られる効果や有益な実感を解説しています。
ぜひ最後までお読みになって、貴社のEFO実施の参考になさってください!

参考:EFOとは?入力フォームを工夫して離脱率を下げる方法8選

目次

Pardot運用で起きがちな入力フォームの課題

MAツールによるスコアリングやリード獲得の手段はさまざまです。
ユーザーひとりひとりの行動や傾向を分析し、適切なアプローチをするためには、正確な内容のユーザーデータが欠かせません。PardotはMAツールとしての機能は十分なものの、入力フォームまわりには意外と課題を抱えているのが現状です。

  1. 標準のフォームではUI/UXの作りこみが弱く離脱が起きやすい
  2. Form Handler利用時に入力ルールが統一されずデータ品質にムラが生じる
  3. Salesforce同期時に表記揺れや重複が発生し、データクレンジングの手間が増える
  4. 入力ミスがEinsteinスコアリングの精度を下げ、MQL抽出に影響する

入力フォームまわりの課題を、順を追って紹介していきます。

Pardot標準の入力フォームではUI/UXの作りこみが弱く離脱が起きやすい

第一に挙げられる課題は、フォームの外見を整えづらいことです。
標準フォームでもレイアウトテンプレート経由でCSSは適用できますが、ノーコード編集だけでは細かいUI調整に制約が残り、離脱の原因になりやすいのが実情。

フォームの見た目がスタイリッシュでないとユーザーに不信感を招き、新たな課題を誘発しかねません。
ノーコードではデザイン性やユーザー体験(UI/UX)の再現に限界を感じるケースも少なくないでしょう。
ひと目で「入力しづらい」と伝わるフォームを設置してしまうと、スムーズな入力体験が得られず即離脱につながる恐れがあります。

こうしたフォームまわりの課題は、EFOツールの実装で解消できます。
CSSやJavaScriptを組み込めるタイプであれば、導線設計やデザイン装飾、ステップフォームの構築まで対応でき、取得データの量・正確性の向上も見込めるのです。

*株式会社STUDIO NIKAEFOツールDAWNEFO(ドーン・イーエフオー)では、CSSによるデザイン変更も容易であるため、「見た目が悪い」「導線が悪く使いづらい」といったマーケターのフォーム周りの課題を解決!*

Form Handler利用時に入力ルールが統一されずデータ品質にムラが生じる

先述のとおり、Pardot既存フォームはデザイン性やUXが今ひとつでした。
その改善策としてForm Handlerを使う方法があります。
外部ツール(WordPressやノーコードツールStudioなど)で組んだフォームから情報をPardotへ送る手法で、見た目・UXともに自由度が高いのが特長です。

一方で、Form Handlerはサーバーサイドの厳密なバリデーションや正規化が限定的に。
そのためEFOを併用し、クライアント側で予測入力・即時エラー表示・正規化まで行う設計が現実解になります。

デフォルトのままでは、次のような不備データがそのままPardotへ流入しがちです。

  • 入力ミス
  • 表記揺れ
  • 半角/全角の混在
  • 記号と日本語の表記違い(例:「株式会社」/「㈱」の違い)

ゆえに、Form Handlerを使う場合はEFOツールの実装がほぼ必須と言ってよいでしょう。
EFO
が入力補助とエラーチェックを担えば、Form Handler経由でもクリーンなデータがPardotに入る仕組みが整います。

Salesforce同期時に表記揺れや重複が発生し、データクレンジングの手間が増える

PardotとSalesforceを連携すると、フォーム入力の「表記揺れ」や「重複」が原因で、二重登録や誤マージが発生する場合も。
両者は双方向で同期し、リード情報を突き合わせて新規かどうかを判断。ユーザーが送信したデータが既存と一致しなければ、新しいリードとして登録されます。

図1:Pardotの新規リード獲得までの流れ

ただし、EFOを実施していない環境では同じ会社名・氏名でも表記が違うケースが多いです。
内容は同一でも表記揺れのせいで別データと見なされ、判定が不一致に至ることがあります。

この結果、本来は既存リードなのに新規リードと誤認識することもあるため、後からデータクレンジングや名寄せをしなくてはなりません。

コストを抑えるためにも、入力補助を含むEFOを導入し、表記揺れを抑えた正規化データを受信できる状態に整えるのが得策です。

入力ミスがEinsteinスコアリングの精度を下げ、MQL抽出に影響する

SalesforceのAI機能群「Einstein」のPardot版は、主にスコアリング・グレード評価・リード予測・キャンペーン分析の精度向上に使われます。
Pardotが集めた行動データをEinsteinが学習し、「この行動パターンは商談化しやすい」と判断してスコアを付与。
さらに属性ポイントによるグレードと掛け合わせて、MQLを抽出するといった使い方が代表的です。

ここで肝心なのは、学習に使うデータが正確で整っていること。入力フォームの品質は、MQL判定の精度につながります

そこでEFOを実施すると、次のような効用が。

  • 入力ミスが減り、メールアドレスや会社名が正しく登録される
  • 同一人物のデータが分断されずに蓄積される
  • Einsteinが学習するデータがクリーンに保たれる

結果として、スコアリングやグレード評価のばらつきが減り、本当に商談化しやすいリードだけを営業に渡せる体制が整えられるでしょう。

EFO実施で解決できること

Pardotの入力フォームを最適化するにあたり、
「どこに注力して最適化すれば良いだろう?」
という疑問を持つ方も多いかもしれません。

PardotでEFOを実施すると、結果的にリード獲得数が増えてデータが揃い、スコアリング精度も高まります。
つまり、Pardotを使用したマーケティング活動のあらゆるKPIの底上げが期待できるのです。

ここでは4つのポイントに焦点を当てて、EFO実施で最適化するべき入力フォームの機能をご紹介します。

  1. 郵便番号・住所の予測入力機能の搭載で入力負担を削減
  2. リアルタイムエラー表示で入力ミスと離脱を防止
  3. 表記統一・正規化でSalesforce同期データをクリーン化
  4. ステップフォーム導入で長いBtoBフォームも最後まで入力される

順番に解説していきます。

郵便番号・住所の予測入力機能の搭載で入力負担削減

郵便番号や住所を途中まで入れると入力候補が出る予測入力機能を搭載することで、ユーザーはスムーズなフォーム入力が可能になります。
予測変換機能の中には、郵便番号を入れたら住所が途中まで自動入力されるものもあり、残りは番地と建物名と会社名を入れるだけの状態にできるのも魅力です。

入力にかかる時間も減り、続きの入力も候補から選択すれば良いので手間が徹底して省けます。

リアルタイムエラー表示で入力ミスと離脱を防止

入力の最中、どこにミス記入があるかリアルタイムで知らせる「リアルタイムバリデーション機能」があると、間違いがすぐに修正できるためユーザーのストレスを抑制します。

Pardotの既存フォームの場合、送信ボタンを押してから入力ミスを示唆してくる、あるいは「入力エラーがあります」としか表示されずどこにエラーがあるかわからない、といったユーザビリティが良くない設計になっており、離脱につながる大きな要因となっています。
これをリアルタイムエラー表示に変更することでユーザーはその場で修正でき、入力作業が“徒労に終わる”ことがなくなるでしょう。
結果として、フォーム体験が優しく、安心して入力を完了できるようになります。

こうした「入力そのものの方法を工夫する」ことで、フォームからの離脱や入力ミスそのものを防ぐことができるのです。
結果的に送信されてくるデータの数が増えるため、リードにつながるデータの母数も増加するでしょう。

表記統一・正規化でSalesforce同期データをクリーン化

EFO実施によりデータ表記の統一や正規化ができるため、Salesforceに同期するデータがクリーンになります。

データがクリーンでないとSalesforce同期で重複・エラーが出るほか、そのデータを使うEinsteinのスコアリング精度も落ちてしまい、点数が表記揺れで分かれたデータにも散ってしまうのです。

たとえば、下記のようなデータがあるとします。

◯ 株式会社STUDIO NIKA
× (株)スタジオニカ

この2つは表記こそ違えど、内容としては同じデータとして扱わなくてはいけないものです。
しかし、表記揺れが起きてしまうと2つのデータは別データとして処理され、同じリードに同じアプローチを複数回してしまう無駄が生じます。


図2:データの表記ゆれによってスコアが分散してしまう

EFOで正確なデータ入力を促すことによって、データがクリーンで正確になる、スコアリングAI学習の精度が上がりやすくなるなどの効果が。
そこから派生して新規リード獲得や新規契約獲得につながるため、EFO実施でのデータクリーン化は大きなベネフィットを生むことにつながるでしょう。

ステップフォーム導入で長いBtoBフォームも最後まで入力される

ステップフォームの実装も、EFOツールを導入すればできるようになります。
特にBtoB入力フォームは、名前やメールアドレスのほかに会社名や簡易的なアンケートなど、入力項目が多くフォーム送信への段階が多いもの。
そうした長く手数の多い段階を踏んでいると、ユーザーは自分がデータを入力している時点でどの段階にいるのかがわからなくなり、フォーム送信というゴールがなかなか見えないことに不安を感じているかもしれません。

ステップフォームを実装すれば、下記の図のように「今自分がどの段階まで情報を入力しているか」が認識できるため、ユーザーに安心感を与え離脱を防ぐことが可能になります。


図3:ステップフォームの一例

PardotにEFOを実施するメリット

Pardotの運用そのものにおいても変化が生まれるのがポイントです。
主に下記のような好転が見られ、さまざまな数字が上がっていくのが実感できるでしょう。

  1. リード獲得数とCVRが上昇し、フォーム改善のROIの可視化に寄与しやすい
  2. データ品質が安定し、スコアリングやレポーティングの精度が向上
  3. 営業・マーケの情報共有がスムーズになり、ナーチャリング効率が上がる
  4. 名寄せ・データクレンジング工数が削減され、施策スピードが上がる

順番に解説していきます。

リード獲得数とCVRが上昇し、フォーム改善のROIが明確化する傾向になる

EFOを実施するとフォーム送信が楽になるため、リード獲得数とCVRが上昇する傾向があります。
その結果、フォーム送信の目的がしっかりと果たされているので、ROIの可視化に役立つでしょう。

EFOの導入は、フォーム送信という最終アクション(CV)におけるボトルネックを解消する施策になります。
CVRが上向きになり、投じた広告費などのリターンが増加するのが要因です。

ROIが改善すると、何に投資してどこの費用を削ればいいかの意思決定が素早く可能に。
また、施策の効果が数字で確認できるためどの改善策が一番効いたのかがわかりやすくなることも特徴です。
結果的にPDCAを回すサイクルも早くなり、改善施策の再現性が高まります。

データ品質が安定し、スコアリングやレポーティングの精度が向上

クリーンなデータを受信できることは、「分析や自動の処理に使用できる状態のデータが毎回安定して蓄積されること」と言い換えられます。

Pardotの行動と属性によるスコアリングのロジックは、受信したデータの正確さと一貫性を前提に動き、表記揺れや入力ミスが出てしまうとデータ内容のズレが蓄積。
すると結果的に、Pardotは誰が本当に有望なリードなのか判断できなくなり正しくスコアリングできません。

そのため、入力データをクリーンにしておくと、

  • スコアが正しい一人に集約される(図3参照)
  • EinsteinのAI分析にブレがなくなる
  • 営業が「スコアリングの点数が高い」=本当にホットなリードだと信頼できる

といったメリットが得られ、スコアリングのばらつきが少なくなる仕組みです。

また、レポートやダッシュボードも集計対象のデータが表記揺れやミスがなくまとまっていることが前提であるため、データがクリーンになると

  • 集計結果が毎回ぶれなくなる
  • 期間比較やA/B分析がしやすい
  • レポートの再現性が高まる

これらが期待でき、分析結果がより信頼できる数字になるでしょう。

営業・マーケの情報共有がスムーズになり、ナーチャリング効率が上がる

ナーチャリングは「誰に・どの内容の情報を・どのタイミングで届けるか」で結果が大きく違うことが想定されます。
データが整っていないと、同じリードに重複でメール等を配信する可能性が出る、コールドリードとホットリードを間違える、といった事態が発生することも。

EFOでデータ品質が安定してくると、

  • データ形式が統一される
  • Prospectが一意に管理される
  • ホットリードが正確に抽出される
  • 「今すぐ連絡すべき顧客」にピンポイントでアプローチできる

こうしたことが可能になります。
その結果、マーケティング担当が送り出したリードが、営業担当者から即行でアプローチできるようになるのがポイントです。

正確なデータが入ると、「マーケティング担当が集めた情報」と「営業担当が活用する情報」にずれがなくなり、社内で共通の「リードに対する理解」が定着。リード育成から商談に持っていくまでの流れが早くなります。

名寄せ・データクレンジング工数が削減され、施策スピードが上がる

EFOによりクリーンなデータが入ってくると名寄せやデータクレンジングの手間が少なくなるため、マーケティング施策を実施するスピードが上昇します。結果として、入ってきたデータを即活用できる体制を整えられるでしょう。

もしEFOを実施せずにマーケティング施策を打ち出そうとする場合、手間や認識のズレが数多く発生します。
表記揺れデータの修正に時間がかかる、マーケティング担当と営業担当で情報認識の齟齬が生まれる、レポート作成に遅れが出る、など影響は計り知れません。

EFOツールは「EFO」という一見すると地味にも見える工程を自動化し、施策の実行を早めるものなのです。

おすすめEFOツール

DAWNEFOはノーコードで導入が完結でき、1,500件規模の検証・改善ノウハウを持った上級ウェブ解析士のサポートがつくEFOツールです。
Pardotにも、もちろん連携させられます。

  • 月額7,980円から利用可能
  • さまざまなMAツールやサイトに連携できる
  • レスポンシブ表示対応
  • ステップフォーム導入可能

このほかにも役に立つ特徴が数多くあり、特に地方・中小企業にとっては非常に導入・運用がしやすいツールになっています。PDCAのサイクルも回しやすくなり施策実行の回数が増えるため、数字改善の効果がわかりやすいのも魅力です。

記載の価格や仕様は執筆時点の情報です。最新の提供条件は当社までお問い合わせください!

よくある質問

Q1. PardotのForm HandlerとEFOは両立できる?
A1. 両立可能です。EFOでUX+データ品質を担保し、Form HandlerでPardot連携を保つのが定番。

Q2. スコアとグレード、EFOはどちらに効く?
A2. EFOは両方に効きます。ただし「直接効くのはグレード」「間接的に効くのはスコア」です。

Q3. BtoB MAやレポートで改善効果の測り方は?
A3.
定量評価、定性評価、ROIでの最終判断の3つの方法があります。

まとめ:EFOで「データの入り口」を整え、Pardotの成果を大きくしよう

PardotにEFOツールを連携させることで、標準フォームでは補いきれないUI/UX設計されたデザインに改善できたり、受信データがクリーンになってすぐに利用できたりするEFOツール。
世界にはさまざまな種類のEFOツールがありますが、まずは小さく始めていくのも手段のひとつでしょう。
DAWNEFOなら比較的安価に、サポート体制も整った状態で、導入もプロに任せられる安心材料が揃っています。

フォームというデータの入り口を最適化することこそ、Pardot本来の力である正確で一貫したデータをもとにした最適なリード育成の効果を最大化するスタート地点。

EFOツールが気になった方はぜひ、株式会社STUDIO NIKAにお問い合わせください!

この記事を書いた人

目次